直腸癌とは?
直腸癌は直腸に生じる悪性腫瘍です。
大腸は大きく結腸と直腸に分かれ、結腸に生じる癌を結腸癌、直腸に生じる癌を直腸癌と呼び、これらを総称して大腸癌または結腸直腸癌と言います。
直腸は大腸の最後の部分で、結腸と肛門をつなぐ直線の部分です。内側から粘膜層、粘膜下層、筋肉層、漿膜層に分かれており、直腸癌はほとんどの場合、腸の粘膜から発生する腺癌です。
直腸癌の原因
直腸癌の原因は一般的な大腸癌と同様に、環境要因と遺伝要因に分けられます。
1. 動物性脂肪の過剰摂取
これまでの研究で、直腸癌の代表的な原因として挙げられているのは、過度の肉類摂取と高脂肪食です。
特に赤身の肉が直腸がんの発生率を高めるとされています。また、肉を焼いたり揚げたりする調理方法は発がん物質を生成し、直腸癌の発生を促進する可能性があります。
2. 食物繊維の摂取不足
食物繊維、野菜や果物の十分な摂取は直腸癌の予防効果があるとされています。
食物繊維は食物が腸を通過する時間を短縮し、発がん物質と腸粘膜との接触時間を短縮し、腸内の発がん物質を希釈する作用があります。
3. カルシウム、ビタミンDの不足
カルシウム摂取が直腸癌の発生抑制に効果があるという研究があり、体内のビタミンD濃度が十分であれば直腸癌の死亡率が低下することが知られています。
4. 炎症性腸疾患
炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎やクローン病がある場合、直腸癌の発生リスクが高まるとされています。
5. 大腸ポリープ
腺腫性ポリープは大腸にできるもので、ほとんどの直腸癌は原因に関係なく腺腫性ポリープを経て癌に進行するため、大腸ポリープがある場合は注意が必要です。
6. 遺伝要因
大腸癌や腸疾患を持つ患者の家族は、そうでない人に比べて直腸癌にかかる確率が高いとされています。
また、直腸癌は年齢に比例して発生するため、50歳以上の年齢からは特に注意が必要です。
直腸癌の症状
初期の直腸癌は何の症状も現れません。
癌が成長するにつれて、便に血が混じる血便や便が細くなる症状がよく見られます。排便習慣の変化により、便を我慢しにくくなったり、排便後すぐにまた便意を感じることがあります。
癌が進行するにつれて痛みが増してきます。
直腸周辺の膀胱や周辺の神経に転移し、女性の場合、膣で痛みが生じることがあります。これにより下腹部痛や膣出血が発生することがあります。しかし、症状だけでは痔などの他の疾患と区別が難しいため、症状が疑わしい場合は病院で検査を受けることをお勧めします。
直腸癌の診断と治療
直腸癌は大腸内視鏡検査で診断できます。内視鏡を肛門に挿入して直腸と大腸を観察し、疑わしい部分があればその場で組織を採取して組織検査を行います。
直腸癌と診断された場合、他の部位に転移していないかを確認するため、CTやMRIなどの画像検査で周辺臓器を確認します。
治療は病期や個人の健康状態、癌の位置に応じて異なります。治療方法としては、内視鏡を使用した切除術、外科手術、化学療法、放射線療法などがあります。治療せず放置すると出血、痛み、穿孔などの合併症が発生する可能性があり、癌が成長して他の部分に広がることがあるため注意が必要です。癌が直腸に限定されている場合、直腸癌の生存率は他の癌に比べて高くなります。
直腸癌予防のための習慣
50歳を超えたら定期的に検査を受けることをお勧めします。
家族歴がある高リスク群の場合は、さらに早い時期に検査を受けるのが良いでしょう。直腸がん予防に役立つ生活習慣をご紹介します。
- 脂っこい食べ物や過度の肉類摂取を控えましょう。
- 多様な果物や野菜を摂取しましょう。含まれるビタミン、ミネラル、食物繊維は癌の予防になります。
- カルシウムが豊富な食べ物を摂取しましょう。
- 規則的な運動と食事管理を通じて正常体重を維持しましょう。
- 過度の飲酒を避け、禁煙しましょう。
- 医師の指示に従って定期的に検査を受けましょう。
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