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「ハンセン病、伝染するんでしょうか?」ハンセン病の症状、原因、治療法について見てみましょう。

ハンセン病の症状、原因、治療法についてまとめました

2024-08-02

「ハンセン病、伝染するんでしょうか?」ハンセン病の症状、原因、治療法について見てみましょう。

ハンセン病とは?

ハンセン病は、ハンセン病菌が皮膚や末梢神経系、上気道の粘膜を侵し、組織を変形させる疾患 です。ハンセン病という名称は、ノルウェーの医師ハンセンが初めて発見したことに由来しています。

ハンセン病は6世紀に初めて発見され、現在では全世界で24か国を除く地域で 年間10万人あたり1件未満の発生率を示す非常に稀な疾患 です。適切な治療を受ければ感染しない上、性的接触や妊娠を通じても感染しない特徴があります。

ハンセン病の原因は?

ハンセン病の原因 ハンセン病の原因菌であるらい菌の正確な感染経路はまだ明らかにされていません。 らい菌は主に鼻腔を通じて排出され、治療を受けていない患者と長期間にわたって密接な接触をすると伝播します。呼吸器や、傷かららい菌が侵入すると推測されています。

らい菌の感染力は非常に低く、このためハンセン病患者や後遺症を持つ人々は感染力がないとされています。

ハンセン病の症状は?

ハンセン病の潜伏期間は9か月から20年と非常に幅広いことが特徴です。 皮膚に現れる病的変化の種類によって、ハンセン病は大きく「らい腫型」と「結核様型」の二つの形態に分けられます。

ハンセン病の症状

らい腫型(らい腫ハンセン病)

らい腫型の潜伏期間は結核様型の潜伏期間の2倍程度です。らい菌が鼻粘膜に侵入するとかさぶたができ、鼻詰まりや出血が発生します。皮膚に侵入すると全身に両側対称的に発疹が広がります。目に侵入すると虹彩炎や角膜炎が発生します。

結核様型(結核ハンセン病)

結核様型は、一つ以上の境界がはっきりした皮膚炎が体に非対称に広がります。症状が現れた皮膚部位は無感覚になったり、過度に敏感になることがあります。特に末梢神経へのらい菌の侵入が激しいのが特徴です。

ハンセン病の治療方法は?

ハンセン病を治療するためには、複数の抗生物質を併用する併用療法が用いられます。らい菌に効果的な抗生物質には、主にダプソン、リファンピン、クロファジミンなどがあります。過去には治療薬がなかったため生涯を病気とともに過ごしていましたが、現在は治療薬が開発され、早期治療と完治が可能です。 特に早期に発見し治療すれば感染力がすぐに消え、後遺症もほとんど残りません。

ハンセン病

ハンセン病の経過や合併症は?

ハンセン病を治療しない場合、神経系の合併症により四肢が無感覚になり、筋肉に病的な症状が発生することがあります。 触覚、痛覚、温度感覚が失われ、位置感覚や振動感覚もなくなります。指や足の感覚が失われた状態で持続的に外傷を負い、これにより二次感染が発生すると、指や足の末端部が壊死することもあります。

この他にも、らい菌が侵入する部位によって経過や合併症は異なるため、精密な診断が必要です。

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