ツツガムシ病とは?
ツツガムシ病は、 Orientia tsutsugamushi(ツツガムシ)菌に感染したツツガムシの幼虫に刺されると、この菌が人間の血液やリンパ液を通じて全身に広がり、血管炎を引き起こす疾患 です。
ツツガムシ病の原因は?
ツツガムシ病は、家にいるネズミ、フィールドマウス、野鳥、野生の齧歯類などに寄生するダニの幼虫に刺されて感染することがほとんどです。草刈り、墓参り、栗拾い、家庭菜園、登山など田畑の多い地域での野外活動中に刺されることがよくあります。
ツツガムシの幼虫は、卵から孵化し、幼虫が蛹に変わる過程で脊椎動物(齧歯類)の組織液が必要です。そのため、人間の腕や脚、頭、湿気の多い鼠径部や臀部などを刺し、ツツガムシの幼虫にいたツツガムシ菌が体内に入り、病気を引き起こすことになります。
ツツガムシ病の症状は?
ハタオリダニに刺されると、通常 10日から12日ほどの潜伏期間 を経て症状が現れます。一般的には、 発熱、発汗、頭痛、結膜充血、リンパ節の腫れ といった症状が現れ、 発熱とともに赤紫色の平坦または隆起した発疹が体幹と四肢に現れます。
赤く硬化した病変は時間が経つと水疱を形成し、その後破裂して黒く着色します。 その後、3~5日以内に四肢に発疹が広がり、発熱の最初の週には咳が出始め、2週目には肺炎に進行する可能性があります。 嘔吐、悪心、下痢などの消化器症状が伴うこともあります。また、まれにショックが発生したり、中枢神経系が侵されて障害が発生することもあります。
ツツガムシ病の治療方法について教えてください。
治療方法は症状によって異なりますが、一般的には抗生物質を投与すると数日以内に速やかに改善します。 症状が非常に重い場合は、病院に入院して抗生物質治療と症状緩和のための対症療法を行うことが推奨されます。
抗生物質治療としては、ドキシサイクリンやクロラムフェニコールが主に投与されます。妊婦の場合はドキシサイクリンを投与せず、アジスロマイシン抗生物質が使用されます。
ツツガムシ病を予防する方法はありますか?
ツツガムシ病は都市よりも田舎で多く発生すると知られていますが、実際には都市に住む人が田舎で野外活動をした後に感染することが多いとされています。ツツガムシ病のワクチンはまだ開発されていないため、ダニに刺されないことが一番の予防策です。 野外活動を行う際には、以下の予防策を守ることで予防になります。
- ダニが衣服に付着した場合にすぐに気づけるように明るい色の衣服を着用する
- 野外活動時には、腕や脚が露出しない衣服を着用する
- 皮膚の露出を最小限にするために、手袋や長靴などを着用する
- シートなしで草むらに座らない
- ダニ除けスプレーなどを4時間ごとに衣服などにスプレーする
- 野外活動中に衣服を草むらに置かない
- 野外活動後には必ず体を清潔に洗う
- 野外活動時に着ていた衣服は分けて十分に振ってから洗濯する
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