前庭神経炎は、耳石症やメニエール病と並んで、めまいを引き起こす代表的な3大耳疾患として知られています。めまいが数日間続く場合、前庭神経炎を疑うことができます。今回は、前庭神経炎の原因、症状、治療法について詳しく説明します。
前庭神経炎とは?
私たちの体の平衡は、前庭系、視覚系、体性感覚系の間の調和によって維持され、この調和が崩れるとめまいが生じます。特に耳の中に位置する前庭系は、平衡維持に最も重要な役割を果たしており、耳内の平衡器官から集められた情報は前庭神経を通じて脳に伝えられます。
この前庭神経に何らかの原因で炎症が発生すると、バランスを取ることが難しくなり、激しいめまいや吐き気を感じることがあります。これが前庭神経炎です。
他の神経学的症状や徴候は伴わず、主に30〜40代に多く見られます。
前庭神経炎の原因は?
前庭神経炎の原因はまだ正確には明らかになっていません。
現在のところ、前庭神経炎はウイルス感染によって発生することが最も多いとされています。前庭神経に血液を供給する血管に異常が生じて炎症が発生するという説もあります。
前庭神経炎の症状は?
前庭神経炎があると、突然周囲がぐるぐる回ったり、物が揺れているような激しいめまいが発生します。
このようなめまいは数分で止まることはなく、数時間から数日間続くことがあります。激しいめまいと共に吐き気や嘔吐が伴うため、歩行が困難になり、数日間寝たきりになることもあります。
軽い風邪の症状が伴うこともありますが、これらの症状は数日後に徐々に改善します。ただし、軽度のめまいはすぐには消えず、数週間から数ヶ月間続くこともあります。
前庭神経炎の診断方法は?
前庭神経炎を診断する際には、激しいめまいが他の原因によって発生していないか確認することが非常に重要です。
止まらないめまいの原因は、脳卒中や脳出血などの脳血管疾患である可能性もあり、メニエール病や慢性中耳炎などの他の耳鼻咽喉科疾患である場合もあります。そのため、激しいめまいが数分以上続く場合は、必ず病院を受診して原因を診断してもらうことが重要です。聴力検査、前庭機能検査が行われることが多く、場合によっては頭蓋骨のCTやMRI、神経学的検査などが行われることもあります。
前庭神経炎の治療法は?
前庭神経炎の治療は、発症初期の急性期とその後徐々に回復する回復期に応じて異なります。
急性期にはめまい、吐き気、嘔吐が激しいため、これらの症状を抑える鎮静剤などの薬物で治療します。急性期が過ぎて症状が改善し始めたら、できるだけ鎮静剤を使用せずに活動するように勧めます。鎮静剤を長期間使用し続けると、めまいが長引く可能性があるためです。
回復期は患者の年齢や状態に応じて、数週間以上必要な場合もあります。適切な治療を行っても数ヶ月以上めまいが続くこともあり、この場合には定期的な前庭リハビリテーションが回復に役立つことがあります。
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