ケロイドとは?
ほとんどの傷跡は時間が経つにつれてサイズが徐々に小さくなり、色も薄くなっていきます。
しかし、時間が経つにつれて傷跡が盛り上がったり、赤くなったりする場合、ケロイドである可能性が高いです。
ケロイドは外傷や手術後の傷の回復過程で皮膚組織が異常に成長する疾患で、傷や炎症が発生した部位の元々のサイズを超えて正常な皮膚まで侵襲します。
ケロイドの原因は?
ケロイドの正確な原因は解明されていません。
ただし、ケロイドの発生部位の真皮層にはコラーゲンが多いという共通点があります。人間の皮膚は傷を受けると、上皮細胞と真皮のコラーゲンが増殖して傷を治癒します。しかし、ケロイドの傷跡はコラーゲンが過剰に増殖し、傷が治った後も薄くなった皮膚を押し出して傷跡として残ります。
その他に
考えられる原因には遺伝、低酸素症、細菌感染などがありますが、正確にはわからず体質に分類されます。
ケロイド体質であっても、すべての部位の傷跡が消えないわけではなく、ケロイドは主に背中上部や肩、耳に発生しやすいです。
ケロイドの症状は?
ケロイドは傷跡の形状や特徴を見れば簡単に診断できます。
初めはピンク色または赤色で、時間が経つにつれて徐々に茶色くなり、傷跡周囲がかゆくて痛みを伴う特徴があります。ケロイドの傷跡は境界が非常に不規則で、硬くて厚みがあり、傷跡ができた後6〜18ヶ月が経ってもサイズが小さくなるどころか、むしろどんどん大きくなり正常な皮膚まで侵襲します。
ケロイドの除去方法は?
ケロイドを除去する方法には大きく
非外科的治療と外科的治療
の二つがあります。
1. 非外科的治療
非外科的治療はケロイドの原因因子を調整したり、炎症反応を抑えたりすることです。
ケロイドを圧迫してこれ以上成長しないようにする圧迫療法や、ステロイド療法、レーザー療法などが行われます。症状がひどい場合は、外科的治療と非外科的治療を併用することもあります。
2. 外科的治療
外科的治療方法は過剰に増殖したケロイドの傷跡を除去する方法です。
ケロイドを切除し、皮膚の張力が生じないよう二重または三重に縫合します。傷が大きい場合は皮膚移植術や局所皮弁術が考慮されることがあります。傷跡除去手術を行う際は、皮膚の特性上再度変形が生じる可能性があるため、微細縫合と刺激を最小限にする専門的な治療が必要です。
ケロイドの予防方法は?
ケロイドを予防する最善の方法は傷を避けることです。
特にケロイドが一度できた患者は、治療後も再発するリスクが高く、他の傷の部位にも発生する可能性が高いので注意が必要です。
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