脂肪肝を放置すると脂肪肝炎や肝硬変に進行する可能性があり、肝硬変が10年以上続くと癌に発展する可能性もあるため、初期診断と管理が非常に重要です。今回は、脂肪肝の症状と治療法について詳しく解説していきます。
脂肪肝とは?
正常な肝臓には脂肪が5%程度存在しますが、
脂肪肝は脂肪が肝臓に沈着し、肝重量の5%以上になる場合を指します。
脂肪の中でも中性脂肪(トリグリセリド)が肝細胞に蓄積され、脂肪肝は食事などから摂取した脂肪をうまく処理できずに発生する疾患です。
昔にくらべて、人々の栄養状態が良くなり、メタボリックシンドロームの有病率が増加しています。同時に脂肪肝患者も増加の傾向にあります。脂肪肝は過度の飲酒による
1) アルコール性脂肪肝
と、肥満、糖尿病、高脂血症、薬物に関連する
2) 非アルコール性脂肪肝
に分けられます。
お酒を飲まない脂肪肝患者で肝炎が観察される場合、これは脂肪肝とは異なり「脂肪肝炎」と呼ばれます。脂肪肝炎は肝臓に脂肪が蓄積されるだけでなく、肝細胞が壊死する炎症の兆候が伴う場合を指します。
脂肪肝の原因は?
脂肪肝の4大原因は、
1) 過度の飲酒、2) 肥満(腹部肥満)、3) 糖尿病、4) 高脂血症
です。
非アルコール性脂肪肝は、1日4杯(40g)以下の飲酒をする人に生じる脂肪肝で、これは主に
過体重または肥満(腹部肥満)、糖尿病、高脂血症などのリスク要因
と関連しています。
しかし、まれに避妊薬やステロイドを含むさまざまな薬剤を長期間服用した人にも脂肪肝が現れることがあります。急激な体重減少や体重減少のために手術を行う場合にも脂肪肝が生じることがあります。
脂肪肝の症状は?
脂肪肝はほとんどの場合が無症状で、健康診断で肝機能(ALT、AST)の異常が確認されたり、腹部超音波検査で脂肪肝と診断されてようやく認知されることが多い疾患です。
たまに右上腹部の不快感や鈍い痛みを感じることがあり、肝疾患の一般的な症状である
疲労感、無気力感、虚弱、食欲不振
などの症状が現れることもあります。
脂肪肝の治療法は?
脂肪肝を治療するためには主に
食事療法や運動療法を併用
する場合が多いです。脂肪肝の原因が肥満、飲酒、高脂血症などだからです。
お酒が原因であれば禁酒し、継続的な運動を併用する必要があります。肥満が原因の場合も、健康的な食習慣と運動を通じて体重を減らすことが必要です。
糖尿病による脂肪肝の場合、血糖コントロールが重要であり、高脂血症が原因の場合、血液中の脂質濃度を正常に保つことが必要です。
脂肪肝が発生した原因を正確に特定し、それに応じた原因を除去することが脂肪肝治療に最も重要です。
肥満が原因の場合
- 1, 食事療法:3食をきちんと食べることが重要ですが、1食の量を減らす必要があります。夜食や過食を避け、バランスの取れた食事を心がけましょう。揚げ物よりも茹でた料理、砂糖が入った飲料よりも水や緑茶を飲むのが良いです。
- 2, 体重減少:現在の体重の10%を3〜6ヶ月以内に徐々に減らすことが必要です。急激な体重減少はかえって脂肪肝を悪化させる可能性があります。
- 3, 運動療法:運動は脂肪肝治療に役立つだけでなく、血圧と血糖を下げ、血中コレステロールも減少させる効果があります。速歩、ジョギング、水泳、登山などの有酸素運動を継続的に行いましょう。有酸素運動は週に3回以上、1回の運動で30分以上行うと効果的です。
脂肪肝の予防法は?
脂肪肝は禁酒と栄養状態の改善で十分に予防可能な疾患です。
適切な栄養摂取と禁酒、体重管理、糖尿病の適切な治療
などを通じて脂肪肝を予防し、症状の改善が期待できます。
また、
脂肪肝に良い代表的な食品としては、ビタミンCとミネラルが豊富で肝内細胞の生成を助けるほうれん草やブロッコリー
があります。その他にも抗酸化作用に役立つカブやココナッツオイルなどがあり、必ずしもこれらの食品でなくても、脂肪の摂取を減らした健康的な食事が脂肪肝予防につながります。
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