春になると原因不明の眠気や疲れを感じることがありますよね。これは、体が暖かくなった環境変化に適応する過程で生じる症状で、2～3週間ほど経過すれば正常に戻ります。しかし、夜に十分な睡眠を取っているのに昼間に眠気が襲ったり、突然眠ってしまう場合はナルコレプシーを疑うことができます。 ナルコレプシーの症状、原因、治療法について詳しく見ていきましょう。
ナルコレプシーとは？
ナルコレプシーは、自分の意志とは関係なく突然眠りに落ちる病気です。 疲労や眠気と混同されることがありますが、疲労とは関係なく突然眠りに落ちたり、覚醒を維持することが難しい状態が続きます。
ナルコレプシーの原因
ナルコレプシーの正確な原因は明らかではありませんが、睡眠と覚醒を調整する中枢神経系の部分的な障害によって引き起こされるとされています。 最近では、ヒポクレチンの不足が一つの原因として判明しており、遺伝的な影響もあるとされています。
ナルコレプシーの症状
ナルコレプシーの症状には、過度の眠気、カタプレキシー（脱力発作）、睡眠麻痺、入眠時幻覚などの4つの特徴的な症状があります。
- 過度の昼間の眠気
- ナルコレプシーの代表的な症状は過度の昼間の眠気です。 ナルコレプシー患者は容易に疲れを感じ、常に眠いと感じます。正常な人なら眠らない異常な時間や、眠ると危険な状況で眠ったりぼんやりしたりします。
- カタプレキシー（脱力発作）
- カタプレキシーは突然筋肉の力が短時間抜けることを指します。 一時的に膝の力が抜けたり、全身が脱力して無力に座り込んだり倒れたりします。
- 睡眠麻痺
- 睡眠麻痺は、眠りに入る時や目覚める時に筋肉の力が抜ける症状です。 一般に「金縛り」とも呼ばれます。全身の筋肉が麻痺して動けなくなり、話すこともできなくなりますが、症状はすぐに消えます。
- 入眠時幻覚
- 入眠時幻覚は、患者が眠りに入る時や目覚める時に発生する生々しい夢のような幻覚です。
その他にも、寝ながら日常業務を続ける自動行動や、夜間の睡眠障害などの症状が現れます。
ナルコレプシーの診断
精神健康医学科や神経科を訪問し、 夜間睡眠を検査するポリソムノグラフィー検査と、昼間の眠気を検査する反復睡眠潜時検査を通じて診断を受けることができます。
ナルコレプシーの治療
ナルコレプシーは現代医学ではまだ完治が不可能です。 しかし、継続的な治療を通じて症状を改善し、ほぼ正常な生活を送ることができます。
- 薬物療法 : 症状に応じて昼間の眠気を減らす覚醒剤と、カタプレキシーを予防する薬が処方されます。
- 行動療法 : 規則的な睡眠習慣を持つように指導し、必要に応じて意図的に昼寝を取る方法などで症状の改善を図ります。
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