左下腹部の痛みで疑われる疾患
私たちの下腹部には虫垂、大腸、腎臓、膀胱などさまざまな臓器と組織が位置しています。女性の場合は卵巣や卵管、子宮も位置しているため、女性に左下腹部の痛みが現れた場合は卵巣や子宮に発生する子宮筋腫などの女性疾患も疑われます。
左下腹部の痛みで疑われる疾患について以下のように説明します。
1. 過敏性腸症候群
左下腹部の痛みと共に下痢と便秘が繰り返されるか、腹部不快感、残便感、消化不良、頻繁なげっぷやおならの症状が現れる場合は、過敏性腸症候群を疑うことができます。
3ヶ月以上継続的にお腹が痛い、または痛みが繰り返される慢性の痛みで、過敏性腸症候群以外に乳糖不耐症があるか、胃の麻痺のような深刻な病気がある可能性もあります。症状が続く場合は直接病院を訪れて精密検査を受けることが良いでしょう。
2. 憩室炎
「憩室」とは食道や胃、大腸などの管状の臓器で一部が外側に突出して閉塞している袋状のものを意味します。このような憩室に老廃物が入り込んで炎症を起こしたり、他の臓器を圧迫して症状を引き起こすことで憩室炎が発生することがあります。
右側の大腸に憩室炎がある場合は右下腹部に痛みが現れ、左側の大腸に憩室炎がある場合は左下腹部に痛みを感じます。 下腹部の痛みの他に下痢や吐き気、腹部膨満、発熱、悪寒などの症状が同時に現れ、炎症の程度によって症状が悪化することがあります。
3. 女性疾患
女性の場合、左下腹部には卵巣や卵管、子宮が位置しているため、左下腹部の痛みが現れた場合は卵巣や子宮に発生する子宮筋腫の可能性があります。子宮筋腫は通常、激しい生理痛と共に突然の大量出血が特徴的で、下腹部に何か触れるか、頻尿、生理期間ではないのに不正出血がある症状が下腹部痛と共に現れる場合は子宮筋腫を疑うべきです。
その他、恥骨部分および下腹部の痛みがある場合は膀胱炎の症状である可能性があります。 尿をするときに痛みがあったり、熱感や頻尿症状が現れ、尿を我慢することが難しい切迫尿の症状が下腹部痛と共に現れる場合は早急に婦人科または泌尿器科を訪れて膀胱炎治療を受けることが良いでしょう。
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