腹部超音波検査を受けた際に『胆嚢ポリープ』が見つかった場合、必ず除去すべきでしょうか？胆嚢ポリープの原因や症状、治療法についてまとめてお伝えします。
胆嚢ポリープとは？
胆嚢ポリープとは、胆嚢、つまり胆嚢壁内腔に突出する隆起ができた場合を指します。 胆嚢ポリープは大きく非腫瘍性ポリープと腫瘍性ポリープに分類できます。
非腫瘍性ポリープ
非腫瘍性ポリープであるコレステロールポリープは46～70％の頻度で最も一般的で、サイズの変化はほとんどありません。コレステロールポリープは一般的にサイズが10mm以下と小さく、多発性の場合が多いです。
腫瘍性ポリープ
腫瘍性ポリープには腺腫、筋腫、脂肪腫などの良性腫瘍と悪性腫瘍が含まれます。胆嚢ポリープは胆嚢癌に発展する可能性がありますが、その確率はごくわずかであり、約95％が良性腫瘍です。
胆嚢ポリープの原因は？
胆嚢ポリープの原因はポリープの種類によって異なる場合がありますが、現時点では正確な原因は明らかにされていません。
胆嚢ポリープの症状は？
一般的に胆嚢ポリープはほとんど症状がありませんが、まれに腹痛が生じることがあります。
腹痛の症状がある場合、胆石が併発しているか、悪性ポリープの可能性があるため、早急な診療が必要です。また、体重減少が伴う場合は悪性ポリープの可能性を念頭に置くべきです。
胆嚢ポリープの診断法は？
胃や大腸にできるポリープとは異なり、胆嚢にできるポリープは手術を行うまで組織検査ができません。 最近では腹部超音波検査や内視鏡超音波検査がかなり進歩し、ほとんどの胆嚢ポリープを発見でき、具体的で精細な構造について把握できます。悪性ポリープの可能性が高い場合、腹部CTやMRIで再度確認が可能です。
胆嚢ポリープの治療法は？
胆嚢ポリープのサイズが小さく、悪性ポリープが疑われない場合には除去せず、定期的な検診を通じて継続的に観察します。 悪性ポリープを早期に診断して手術することが非常に重要であり、手術を行う場合は腹腔鏡を用いた腹腔鏡胆嚢摘出術を行います。
悪性ポリープでない場合でも、以下の場合に手術を検討します。
- 患者が症状を訴える場合
- 患者の年齢が50歳以上の場合
- ポリープのサイズが10mm以下でも胆石が併発している場合
- ポリープのサイズが増大している場合
胆嚢ポリープが悪性に変化する可能性は3～8％と高くはありません。しかし、ポリープのサイズが10mm以上であるか、50～60歳以上の場合、胆嚢癌のリスクがあるため精密検査が必要です。
胆嚢ポリープの注意事項は？
胆嚢ポリープの大部分はコレステロールポリープです。 コレステロールポリープは肥満の人に多く発生することが知られており、特定の食事との関連性は知られていません。そのため、高脂肪食や高カロリー食を避け、適度な運動を通じて標準体重を維持し、胆嚢ポリープが発見された場合、定期的な検診を通じて悪性胆嚢ポリープを早期に発見することが重要です。
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