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死亡に至る可能性がある『減圧症』の原因、症状、治療法

減圧症(潜水病)の症状や原因、治療法についてまとめました

2024-08-09

死亡に至る可能性がある『減圧症』の原因、症状、治療法

潜水病とは?

潜水病は、潜水時の急激な圧力低下により、血液中に溶け込んでいる気体が肺を通じて排出されず、血管内で気泡を形成し血管を塞ぐ病気です。 深海から水面に急激に浮上する際に主に発生し、ダイビング時に発生する可能性がある最も危険な病気の一つです。潜水艦のように実際に潜水しなくても、急激な圧力変化の環境で発生することがあり、減圧症とも呼ばれます。

潜水病の原因は?

圧縮空気を使用してスキューバダイビングを行うと、余分な酸素と窒素 を吸い込むことになります。体内で酸素は使用されますが、窒素は血液中に溶解し、潜水している間は血液中に留まります。潜水中、窒素は水中に滞在する時間に比例して体内に溶解・蓄積されます。

深い潜水の後に水面に浮上すると、周囲の水圧が徐々に低下しますが、この際に水圧の低下が急激に起こると、窒素が血液から除去される時間的余裕がなくなります。 代わりに、窒素が血液中で気化し、組織や血液内に気泡を形成します。これらの不活性ガスの気泡が微細な毛細血管を塞ぎ、これが血流を妨げ、結果的に潜水病と呼ばれるさまざまな症状を引き起こします。

潜水病の原因

潜水病の症状は?

潜水病の症状は、ほとんどの場合、ダイビング直後から24時間以内に現れ、気泡が発生した場所や移動して留まった場所に関連した症状が現れます。潜水病の分類の中で、気泡が影響を与える場所によって3つに分類されますが、 分類に応じて異なる症状が現れます。

1. 1型減圧症

生命に重要な臓器に影響を与えず、主に痛みを引き起こす場合を指します。 骨や関節、皮膚などの症状を引き起こします。痛みは動作により悪化することはありませんが、なかなか改善しません。特に膝や肩によく現れます。皮膚にはかゆみや斑点状の色の変化などが現れることがあります。

2. 2型減圧症

生命に重要な臓器に影響を与えた場合を指します。 心臓や肺に影響を与え、咳、呼吸困難、胸痛を引き起こし、重症の場合は心停止を引き起こすことがあります。脊髄に影響を与えた場合、麻痺症状が現れることがあり、前庭器官に影響を与えると、めまいや耳鳴り、聴覚異常、平衡感覚の喪失などを引き起こすことがあります。

3. 3型減圧症

2型減圧症のうち、脳に影響を与えた場合を指します。 このときの症状は、他の原因による脳梗塞による症状と似ています。

潜水病の診断方法は?

潜水病の診断には、潜水歴と症状が重要です。 1型潜水病の場合、皮膚症状については視覚的に確認が可能です。2型および3型潜水病の場合、症状の重篤度に応じて血液検査、X線、CT、MRIなどの画像検査が行われます。これらの検査は潜水病そのものを診断するためではなく、潜水病によって引き起こされた臓器の損傷の重症度、二次損傷、減圧に関連する他の疾患を確認するために実施されると考えられます。

潜水病の症状

潜水病の治療法は?

潜水病の症状が現れた場合、小さな症状でも見逃さず、即座に治療する必要があります。軽微な症状が重篤な症状に進行する可能性があるためです。

潜水病の第一の治療法は再圧療法です。再圧療法は、通常の気圧よりも高い気圧環境を作り出し、100%の酸素を一定時間吸入し続ける高圧酸素治療法を指します。再圧治療とともに補助療法として、デキストラン液療法、ステロイド投与、抗凝固剤としてのヘパリン静脈注射が行われることがあります。脊髄損傷によって下半身麻痺が発生した場合、リハビリテーション療法を早期に適用する必要があります。潜水病のある潜水者が再び深く潜水して自己治療を行うことは推奨されません。

潜水病の注意事項は?

潜水病患者が痛みを訴えた場合でも、鎮痛剤などの薬物を投与してはいけません。 痛みは症状を区別し、治療計画を立てるための根拠となるためです。無分別な薬物投与は絶対に避けてください。

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