スマートフォンやコンピュータを長時間使用する人に多く発生する「ストレートネック症候群」。長期間放置すると、頸椎にディスクの損傷を与え、頸椎の関節炎を加速させる可能性があるため注意が必要です。ストレートネックの治療法や症状、原因、予防法についてお伝えします。
ストレートネック症候群とは?
ストレートネック症候群は、悪い姿勢によって首や肩の筋肉と靭帯が伸びて痛みが生じる症状を指します。
普段からコンピュータのモニターをよく見る人、特に低い位置にあるモニターを見下ろす人によく発生します。本来であれば緩やかなカーブを描いている首がまっすぐに伸びているため、ストレートネック症候群と呼ばれます。
ストレートネック症候群の原因は?
ストレートネック症候群の最大の原因は、目の高さより低いコンピュータのモニターを長時間同じ姿勢で見下ろすことです。
頭が前方または下向きになる姿勢が続くと、首や肩の筋肉だけでなく、脊椎にも負担がかかり痛みが発生します。さらに、年齢を重ねたり、筋肉が少ないほどストレートネックになりやすいです。
ストレートネック症候群の症状は?
頭が1センチ前に出るたびに、首の骨には2~3キログラムの負荷がかかります。
ストレートネックの人は、最大で15キログラムもの負荷が首にかかることがあります。その結果、頸椎の椎間板に圧力がかかり、首の後ろや肩の痛みを引き起こすことがあります。
筋肉が過度に緊張する状態が長く続くと、筋膜痛症候群が生じ、正しい姿勢を取っているときでも痛みが続きます。また、後頭部の神経が頭蓋骨と首の骨の間で圧迫されて頭痛が生じることがあります。このような痛みは睡眠を妨げ、すぐに疲れを感じるなど、日常生活に支障をきたす可能性があります。
- 首の後ろや肩が凝って痛い
- 肩の筋肉がこわばる
- 頭痛
- 簡単に疲れる
- 不眠症やめまい
ストレートネック症候群の診断法は?
病院で姿勢や病歴を聞き、診断します。
しかし、ストレートネック症候群は医学的な用語ではないため、正確な診断名とは言えません。多くの場合、首のX線写真で判断しますが、症状との関連性は高くないため、首の写真が正常であってもストレートネックではないとは言えません。
ストレートネック症候群自己診断テスト
- 肩や首周りがよく凝る
- 横から見ると、頭が肩より前に出ている
- 背中が曲がっている
- 簡単に疲れ、頭痛やめまいを感じる
- 睡眠を取っても疲れが取れず、首筋が不快
ストレートネック症候群の治療法は?
症状が重い場合、専門医の診察を受け、専門の機器を使用して矯正運動を行います。
通常、3ヶ月以上の治療が必要で、姿勢が矯正されます。また、ストレートネック症候群の原因を正しく理解し、日常生活で姿勢を正しくするよう努めることが重要です。
ストレートネック症候群の注意事項は?
ストレートネックの姿勢を続けると、首の骨の正常な力学が崩れ、頸椎ディスクに損傷を与え、頸椎の関節炎が加速する可能性があります。
これは単なる痛みだけでなく、呼吸にも影響を与える可能性があるため注意が必要です。
頸骨に付着している筋肉は肋骨を持ち上げて呼吸を助けますが、ストレートネックの姿勢はこれらの筋肉の収縮を妨げ、肺活量を最大30%まで減少させることがあります。ストレートネック自体の問題ではありませんが、さまざまな問題が発生し、ストレートネックの人は通常の人に比べて骨折のリスクが1.7倍高く、高齢者を対象に長期追跡調査を行った結果、死亡率が1.4倍高いことが知られています。
ストレートネック症候群の予防および矯正習慣は?
ストレートネック症候群を含む脊椎関節疾患は、治療と同様に再発防止が重要です。
ストレートネックは最初から骨に問題が生じた病気ではなく、習慣によって筋肉が硬直して現れる症状であるため、良くない習慣を改善することで再発を防ぐことができます。ストレートネック症候群を予防し、再発を防ぐための習慣を紹介します。
- コンピュータのモニターが視線より下にならないようにモニターの高さを調整する。
- うつ伏せで寝る習慣は頸椎の健康を悪化させるため、仰向けで寝る習慣をつける。
- 椅子の背もたれにクッションを置き、背中と椅子が密着するようにする。
- スマートフォンを使用する際は、頭を下げずにスマートフォンを目の高さに合わせて持つ。
- 両手を背中で組んで伸ばすストレッチを頻繁に行う。
首や肩の痛みが生じたときは、生活習慣を変えるだけで痛みが改善されることがあります。それでも痛みが消えず、数週間続く場合は、病院を訪れて専門的な治療を受けることをお勧めします。
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