眼腫瘍とは?
眼腫瘍は、まぶた(眼瞼)、眼球、眼球周辺組織に生じる腫瘍を指します。眼腫瘍は、眼球自体に発生する腫瘍、まぶたに発生する腫瘍、眼窩に発生する腫瘍に分類されます。
眼腫瘍の種類には、脈絡膜黒色腫、結膜腫瘍、上皮内腫瘍、網膜芽細胞腫などがあり、脈絡膜黒色腫は最も一般的な原発性眼内悪性腫瘍です。
また、眼球転移腫瘍は眼内腫瘍の中で最も一般的なものであると報告されています。がんで死亡した患者のうち10%以上が眼への転移があったという報告があるためです。男性の転移腫瘍では肺がんが多く、女性では乳がんが多い傾向があります。このほかにも、消化器、腎臓、甲状腺、膵臓、および前立腺などで発生したがんも眼に転移することがあります。
眼腫瘍の原因は?
脈絡膜黒色腫の場合、遺伝的要因が考えられますが、非常に稀です。
環境的要因として過度の紫外線曝露が原因とされていますが、長期間にわたって日光に曝露されることが脈絡膜黒色腫の発症に影響を与えるかどうかについては意見が分かれています。そのほか、脈絡膜黒色腫のリスク因子として、年齢、性別、人種、遺伝、メラニン細胞症、脈絡膜母斑、ホルモンの影響、眼や皮膚の色、眼科以外のがんの既往歴などが報告されています。
眼腫瘍の症状は?
脈絡膜黒色腫および脈絡膜転移腫瘍は、一般的に特異的な症状がありません。
一般的な視覚症状を訴え、目の前にホコリや虫のようなものが漂っているように感じる飛蚊症や、視力や視野障害、また目の中で火花が見えるといった光視症を訴えることがあります。場合によっては腫瘍の合併症として充血や痛みを訴えることもあります。
通常、腫瘍はこのような非特異的な症状で始まるため、放置されることが多いですが、
これまでになかった視覚症状が現れた場合は、必ず検査を受けることをお勧めします。
脈絡膜転移腫瘍は、脈絡膜黒色腫とは異なり、両目で発生することが多く、一方の目でも多発性であることが多いです。転移腫瘍の20-50%は両目で発見されます。
眼腫瘍の診断方法は?
脈絡膜黒色腫および脈絡膜転移腫瘍の診断は、他の腫瘍と異なり、組織検査に依存せず、視診や他の検査結果に基づいて診断されます。
組織検査を行わない理由は、組織検査をしなくても診断の可能性が高く、むしろ組織検査によって視力が低下する可能性や、検査中に腫瘍が他の部位に転移する可能性が高まるためです。
組織検査以外の検査としては、瞳孔を散瞳させた後に眼科医が直接眼球の内部を検査したり、眼球超音波検査や蛍光物質を静脈注射後に網膜血管を撮影する検査、網膜写真撮影などを行い、必要に応じてコンピュータ断層撮影(CT)や磁気共鳴画像(MRI)なども行います。
眼腫瘍の治療方法は?
1. 手術治療
腫瘍が大きくなりすぎて眼球の機能だけでなく、美容面でも大きな損傷があり、脳などへの転移が懸念される場合は、根治的に眼球を摘出します。
眼球摘出後は、義眼の手術を行います。まぶたの悪性腫瘍の場合、手術で完全に除去することが最良です。
このとき、腫瘍がある部分よりも広範囲を除去する必要があるため、眼形成専門医の助けを借りる必要があります。手術で腫瘍を完全に除去できなかった場合、追加で放射線治療を行うこともあります。
2. 化学療法
眼腫瘍の場合、他のがんに比べて化学療法はあまり行われません。
しかし、脈絡膜転移腫瘍、結膜腫瘍、網膜芽細胞腫の場合、化学療法を行うことがあります。
3. 冷凍療法
約-50℃の温度で腫瘍を凍結させ、組織を壊死させる冷凍療法
が行われることもあります。主に結膜や眼瞼腫瘍の際に使用されます。
4. 放射線治療
放射線を腫瘍に直接照射して腫瘍細胞を破壊する方法です。
最近では陽子線を利用した治療が試みられており、これは従来の放射線治療に比べて副作用を最小限に抑えつつ、腫瘍を効果的に治療できる方法として知られています。
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