栄養補助食品は、食事から摂取できなかった栄養素を補うための製品として多くの利点がありますが、どんなに良い栄養素でも過剰摂取は禁物です。
それぞれの栄養補助食品には、過剰摂取時に現れる症状が異なります。
以下のような副作用が現れた場合、摂取を一時的に中止し、専門の医療スタッフに相談することをお勧めします。
栄養補助食品ごとの過剰摂取サインは?
1. ビタミンD : 吐き気、嘔吐、筋力低下など
ビタミンDは
カルシウムの吸収を助け、骨を強化し、免疫力を高める必須の栄養素
です。ビタミンDは紫外線によって皮膚で合成されるため、十分な日光を浴びない場合不足しやすくなります。そのため、多くの人が栄養補助食品として摂取していますが、
ビタミンDを過剰摂取すると、吐き気、嘔吐、筋力低下、食欲不振、腎臓結石などが引き起こされ、血管壁や肝臓、肺、腎臓、胃腸などにカルシウムの異常沈着が生じることがあります。
ビタミンDの1日推奨量は10μgです。
2. ビタミンC : 下痢、吐き気、胃けいれんなど
抗酸化栄養素であるビタミンCは、疲労回復、老化防止、免疫力向上などの効果
があります。水溶性ビタミンのため、適量以上を摂取すると尿として排出されるのが一般的ですが、
ビタミンCを過剰摂取し続けると、下痢、吐き気、胃けいれんなどの症状が現れることがあります。
また、尿として排出されなかった成分が残り、結石を生成する場合、腎結石や尿路結石につながる可能性があるため注意が必要です。ビタミンCの1日推奨量は100mgです。
3. カルシウム : 狭心症、動脈硬化、心筋梗塞など
カルシウムは骨や歯を形成し、血管の収縮や弛緩、神経刺激伝達などに使われる栄養素
です。私たちの体では自然に生成されないため、毎日適量を摂取することが重要です。しかし、
カルシウムを過剰摂取すると、カルシウムの残りが血管に蓄積され、狭心症、動脈硬化、心筋梗塞などを引き起こす可能性があります。
50歳未満の成人には1日1,000mg、50歳以上には1,200mgのカルシウム摂取を推奨しています。ただし、カルシウムのサプリメントを摂取する際は、1回の摂取量を500mg以下に抑えることが重要です。これにより、体への吸収が良くなり、胃腸障害が発生するリスクが減少すると言われています。
4. 鉄分: 便秘、吐き気、嘔吐など
鉄分は、酸素を全身に運ぶ赤血球のタンパク質であるヘモグロビンを作るために必要なミネラル
です。適切に鉄分を補うと、血管の健康、筋肉細胞の形成、肝臓や脳の機能向上に役立ちますが、
過剰摂取すると便秘、吐き気、嘔吐、下痢、関節痛などの症状が現れることがあります。
食品医薬品安全処によると、鉄分の1日推奨量は12mgです。
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