流産とは?
流産とは
胎児が生存可能な時期以前に妊娠が終了すること
を指します。大きく
自然流産
と
人工流産
の二つに分類されます。
自然流産
医学的手術を行わない状態で胎児が生存可能な時期以前に妊娠が終了することを自然流産
と言います。妊娠週数を基準にすると、一般的に妊娠20週以前に妊娠が終了することを指し、妊娠の20%以上が自然流産するとされています。自然流産の種類は以下の通りです。
- 切迫流産:妊娠20週以前に出血を伴うもので、そのうち半数が実際に流産に至ります。
- 不可避流産:子宮口(子宮頸部)が開いた状態で羊膜が破裂した場合のことを指します。この場合は流産が不可避です。
- 完全流産と不完全流産:胎盤が完全に剥がれて妊娠産物が全て子宮外に排出された場合を完全流産と言い、胎児や胎盤の一部が子宮内に残っている場合を不完全流産と言います。
- 稽留流産:子宮口(子宮頸部)が閉じた状態で、死亡した胎児が子宮内に留まっている場合を指します。
人工流産
人工流産は
胎児が生存能力を持つ前の妊娠時期に薬物的または手術的方法で妊娠を終了させること
と定義されます。人工流産は以下の二つの場合に分けられます。
- 治療的流産:母体の生命及び健康に基づく医学的適応症、胎児の深刻な身体的、精神的異常に基づく医学的適応症、強姦や近親相姦などの法医学的適応症に基づく人工流産を指します。
- 選択的流産:社会的適応症及び選択決定要求に基づく女性の権利的側面の適応症に基づく人工流産を指します。
流産の原因
自然流産の80%以上が妊娠12週以内に発生するとされています。この時期で約50%は
染色体異常が原因
とされています。それ以外の自然流産の原因は以下の通りです。
- 染色体異常
- 内分泌異常:黄体ホルモン欠乏、甲状腺機能異常、糖尿病
- 免疫学的異常:自己免疫要因、同種免疫要因
- 薬物、化学及び有害物質または環境毒素:抗がん剤、喫煙、飲酒、過量のカフェイン、放射線照射、環境毒素
- 感染
- 解剖学的異常:先天性子宮奇形、子宮筋腫、子宮内膜癒着症、子宮頸部無力症
さらに、
人工流産による後遺症で子宮や子宮頸部に異常がある場合、母体が物理的外傷を受けた場合、心理的要因で精神的ショックを受けた場合やストレスが非常に強い場合
にも流産が発生することがあります。明確な原因なく流産が起こる場合もあるとされています。
流産の症状
流産の明確な症状は
子宮出血
と
下腹痛
です。ほとんどの場合出血から始まり、数時間または数日後に腹痛が続きます。出血は粘着性の出血やより重度の出血が数日または数週間続くことがあります。
妊娠初期の約20〜25%の妊婦が出血を経験し、この時期に約半数が自然流産で妊娠を終了します。
腹痛は刺すような下腹痛が次第に強くなり、腹部が硬く感じられる持続的な痛みや断続的に繰り返される痛みがあります。これらの症状が現れた場合は
病院を早急に訪れ、超音波検査を受けて胎児の健康状態を確認する必要があります。
流産の治療
自然流産の中で胎児や胎盤が自然に排出されず一部が子宮内に残っている『不完全流産』や全く排出されていない『稽留流産』の場合、
自然に排出されるのを待つ期待療法
と
薬物的または手術的方法
で排出させることができます。
子宮内に胎盤や他の残留物が残っていると子宮内膜炎や出血のリスクが高まるため、子宮内容物を除去する掻爬術を行います。
流産の予防法
自然流産の危険因子のうち避けられる危険因子は以下の通りです。
できるだけ危険因子を避け、自然流産が複数回繰り返される習慣性流産の場合は原因を探る検査を受けるのが良いです。
- 飲酒
- 過量のカフェイン摂取
- 喫煙
- コカイン中毒
- 分娩後3〜6ヶ月以内に妊娠した場合
- 吸入麻酔薬の使用(亜酸化窒素など)
- 適切にコントロールされていない糖尿病
- 甲状腺疾患
- 子宮内装置を使用した場合
- 薬物の服用
- 過量の放射線照射
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