Q. 肌がかゆいです。乾皮症の治療法が知りたいです。
私は乾皮症があるので、毎年冬になると全身がかゆくなります。治療法が知りたいです。また、皮膚のかゆみを予防できる生活習慣があれば教えてください。
A. 乾皮症が起こる理由と治療法、予防法をお伝えします。
皮膚の最も外側にある角質層の水分が失われた状態を乾皮症と言います。
一見すると一層の皮膚に見えますが、実際には何十層もの層で構成されており、重量の約5~6倍の水分を含んでいて、正常な滑らかな肌を保つために非常に重要な役割を果たしています。
角質層の水分が失われると、肌がひび割れ、細かい皮膚の剥がれが生じ、さらに進行すると激しいかゆみを訴えることがあります。高齢者の約20%が乾皮症によるかゆみで苦しんでいますが、若い人にも見られることがあります。
乾皮症の予防法は?
皮膚の乾燥は、皮脂が不足しているからではなく、
水分が不足していることが原因
であることを理解し、皮膚と周囲の環境の水分を適切に保つことが何よりも重要です。
- 1, 入浴習慣が重要です。お湯が熱すぎるのは皮膚に良くないので、体温程度のぬるま湯に設定しましょう。
- 2, 石鹸は使用しないようにしましょう、必要な部分には低刺激性の石鹸を使用してください。
- 3, 垢すりや、スクラブなどの使用は絶対に避けるべきです。
- 4, 入浴後は皮膚に少し水分が残っている状態で拭き取り、ワセリンや他の保湿剤を全身に塗布して角質層の水分が失われないよう心がけましょう。
- 5, ウールのような刺激の強い衣類は避けましょう。
- 6, 室内温度は快適な範囲内で低く保ち、適切な湿度(50%以上)を保つ必要があります。
- 7, 乾燥した肌を掻くと、皮膚に刺激を与え、細菌感染を引き起こす可能性があるため、掻かないようにしましょう。
乾皮症の治療法は?
乾燥肌を引き起こす皮膚疾患や全身疾患がある場合は、原因疾患を治療することが重要です。
また、乾皮症が長期間続いたり、かゆみが強くなったり、皮膚炎が生じた場合は、皮膚科専門医を受診して正確な診断と治療を受けることをお勧めします。かゆみが強い場合は、それを鎮める抗ヒスタミン薬を服用できます。保湿剤だけで皮膚バリア機能が回復しない場合は、外用ステロイド剤で治療することもあります。
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