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「尿が少し漏れる?」尿失禁の症状と種類、治療法、生活習慣について

尿失禁の症状、種類、治療法、生活習慣についてまとめました

尿失禁とは?

尿失禁とは、尿を我慢しようとしていないにもかかわらず、意図せずに尿が漏れてしまう現象を指します。

特に中年以降の女性、神経疾患の患者、高齢者に多く見られます。女性は男性に比べて尿道が短く、年齢とともに尿道括約筋が緩むため、40代以降から尿失禁が起こりやすくなります。治療しなくても生命に危険を及ぼす深刻な病気ではありませんが、日常生活に大きな不便をもたらすことがあります。

尿失禁の原因

尿失禁の原因は多岐にわたります。

女性の場合、出産や閉経により膀胱を支える骨盤筋肉が緩み、膀胱や尿道が腹圧に耐えられない位置に垂れ下がることで尿失禁が生じることがあります。また、神経の損傷により尿道括約筋の機能が低下して発生することもあります。閉経、急性または慢性膀胱炎、放射線治療や糖尿病の合併症などによって尿失禁が生じることもあります。

尿失禁の症状

尿失禁にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる症状が現れます。

代表的な尿失禁の種類とその症状を紹介します。

1. 腹圧性尿失禁

咳やくしゃみ、走るなど腹部に力が入るときに尿が漏れる現象です。

妊娠や出産により膀胱や尿道を支える骨盤底筋が悪化して発生することが多いです。閉経期の女性や子宮摘出術などの骨盤部の手術が原因になることもあります。男性の場合は前立腺癌の治療として根治的前立腺摘出術を行った後に発生することもあります。

2. 切迫性尿失禁

突然尿意を感じ、トイレに行く途中や下着を下ろす前に尿が漏れる場合を指します。

過敏性膀胱、脳卒中や脊髄損傷などの神経系の損傷がある場合、膀胱炎が重度な場合に発生することがあります。特に疾患がない場合にも発生することがあります。

3. 複合性尿失禁

腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁が混合した形です。

腹圧性尿失禁の患者の約25%が切迫性尿失禁も併発している状態を示します。

4. 溢流性尿失禁

膀胱に尿がたまって溢れる現象です。

膀胱の収縮力が低下したり、膀胱出口が閉塞することで発生し、重度の前立腺肥大症、糖尿病、末梢神経疾患、子宮摘出術後に主に見られます。

尿失禁の治療

尿失禁は種類によって異なる原因があるため、診断的検査で原因を特定し、適切な治療を受ける必要があります。

治療には膀胱訓練や骨盤底筋運動、バイオフィードバック、薬物療法、手術療法などがあります。

  • 膀胱訓練 : 切迫性尿失禁の治療に用いられ、尿を我慢する訓練を通じて排尿間隔を徐々に延ばします。
  • 骨盤底筋運動 : 通称「ケーゲル運動」と呼ばれ、骨盤底筋を持続的に収縮・弛緩させることで括約筋を強化する運動です。
  • バイオフィードバック : 骨盤筋の収縮を感知できる小さな機器を膣内に入れ、運動中に筋肉が適切に収縮しているかモニターで確認しながら正しい運動を行う方法です。
  • 薬物療法 : 切迫性尿失禁の場合は抗コリン剤系の薬物を主に使用し、腹圧性尿失禁の場合はアルファアゴニスト系の薬物を処方します。
  • 手術療法 : 上記の膀胱訓練、骨盤底筋運動、薬物療法で改善が見られない場合、手術的治療が行われます。代表的な手術には尿道下に人工テープを設置するテープ手術があります。

尿失禁に役立つ生活習慣

尿失禁治療
  • 肥満は腹圧を増加させるため、適正体重を維持することが重要です。
  • 規則的な運動は腸の動きを良くし、骨盤筋を緊張させることで尿失禁予防に役立ちます。
  • 継続的な骨盤底筋運動により、骨盤筋が強化され尿失禁を予防できます。
  • 時間表に基づく正しい排尿習慣を守りましょう。
  • 膀胱を刺激する食品(アルコール、炭酸飲料、コーヒー、お茶、辛い食べ物など)の摂取を減らしましょう。
  • 締め付けの強い服は腹圧を上昇させる可能性があるため、快適な服を選ぶようにしましょう。

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