子宮内膜ポリープとは?
子宮内膜ポリープは、子宮内膜の一部が過剰に突出したものを指します。
子宮内膜組織から形成され、単一または複数で発生することがあり、大きさも小さいものから子宮腔を満たすほど大きなものまでさまざまです。主に子宮底や子宮腔に発生し、30~59歳の女性に多く見られ、特に50歳以降に多く発生する傾向があります。
子宮内膜ポリープの原因は?
子宮内膜ポリープは年齢とともに発生頻度が増加します。
子宮筋腫がある場合に発生しやすいという報告もありますが、正確な原因はまだ解明されていません。
子宮内膜ポリープの症状は?
子宮内膜ポリープがあっても、大多数は症状が現れません。
症状がある場合は、月経中間期の不正出血、月経量の増加、月経期間の延長、月経痛、膣分泌物の増加などが見られます。乳がんの治療でタモキシフェンを使用している場合や、閉経後にホルモン治療を受けている女性では、不正出血として症状が現れることが多いです。
- 無症状
- 膣出血
- 月経量の増加
- 月経期間の延長
- 月経痛
- 膣分泌物の増加
子宮内膜ポリープの診断方法は?
子宮内膜ポリープは、通常の婦人科診察や子宮頸部細胞診では発見されません。
骨盤超音波検査で子宮内膜に異常が見られた場合に発見されることがあり、その際には追加で子宮腔内に生理食塩水を注入して再度超音波検査を行います。
正確な診断には、子宮内膜掻爬術や子宮鏡を使用して直接子宮内膜を観察し、ポリープ部位の組織を検査する必要があります。
子宮内膜ポリープの治療方法は?
通常、症状がない場合は経過観察を行い、症状の変化を見守ります。
子宮内膜掻爬術や子宮鏡を使用して、ポリープを取り除く手術が行われることもあります。ポリープが多く、月経過多などの症状が重い場合は、子宮摘出術が行われることもあります。
子宮内膜ポリープの注意点は?
最も注意すべき点は、子宮内膜ポリープが悪性化する可能性です。
しかし、その確率は5%未満と低いとされています。
閉経前の女性でポリープを除去して観察した結果、悪性前段階や悪性細胞が発見されることはほとんどないと報告されています。ポリープ除去の明確な基準はまだ確立されていませんが、子宮内膜がんとの鑑別が必要であるため、検査でポリープが見つかった場合、症状がなくても経過観察を続けることが推奨されます。特に閉経後の女性では、ポリープの除去および組織検査を検討する必要があります。
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