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「肛門周囲膿瘍を放置すると肛門がんにつながる可能性があるってほんと?」肛門周囲膿瘍にまつわる A to Z

肛門周囲に炎症が生じて発生する肛門周囲膿瘍。症状と治療法について見てみましょう。

肛門周囲膿瘍とは何ですか?

肛門周囲膿瘍

肛門周囲膿瘍は、肛門周囲の肛門腺に炎症が生じて膿が溜まる疾患です。肛門内1~2cm程度には4~10個の肛門腺があり、

排便時に肛門内の潤滑作用をする分泌物

が出ます。この

肛門腺に炎症が生じて膿が溜まると肛門周囲膿瘍となります。

肛門周囲膿瘍の原因は何ですか?

肛門腺は窪んだ構造をしているため、大腸内の細菌が肛門腺に入り込みやすくなっています。もちろん、細菌が入ったからといって必ずしも感染するわけではありませんが、

患者の状態が、細菌に対する抵抗力が低下している場合、細菌感染が起こりやすくなります。

肛門周囲膿瘍は大腸菌による感染が最も多いですが、他にも

大腸の炎症性疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、結核、放線菌症、悪性腫瘍、骨盤炎、性病性リンパ肉芽腫、外傷、放射線治療および白血病

などが原因とされています。

また、痔の患者は肛門の血管が膨らむ痔核を持つことが多く、肛門部が裂けて出血する裂肛の症状を経験しながら大腸菌に感染し、肛門腺に炎症が生じて膿が溜まる肛門周囲膿瘍が発生します。

肛門周囲膿瘍の症状は?

肛門周囲膿瘍の症状

肛門の浅い部分に肛門周囲膿瘍が生じると、

肛門周囲が腫れ、椅子に座ることができないほどの激しい痛みや発熱が現れることがあります。

浅い部分ではなく深い部分に膿瘍が生じると、外見上は腫れずに発熱と痛みのみが現れます。また、指で押さない限り痛みを感じない場合もあります。

肛門周囲の膿が排出されると痛みは軽減されますが、膿や滲出液などの分泌物により肛門周囲が汚れ、肛門周囲に小さな穴が現れることがあります。

この穴が塞がると膿瘍が再発することがあります。

肛門周囲膿瘍の治療法を教えてください。

肛門周囲膿瘍が単純な膿瘍であれば、排膿手術と抗生物質治療を行います。

肛門周囲膿瘍の患者の約50%以上が肛門周囲膿瘍から痔瘻に進行する場合が多く、この場合は肛門腺組織と周囲の炎症組織を除去する手術を行います。

肛門周囲膿瘍の治療は患者の症状や状態に応じて適切な方法を選択することが望ましいため、正確な治療法は専門医との相談が必ず必要です。

肛門周囲膿瘍の治療

肛門周囲膿瘍を長期間治療せず放置すると、まれに

肛門がんに進行することもあるため、早期の診断と治療をお勧めします。

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