Q. 「狂牛病」とは何か、具体的な症状はどのようなものでしょうか?狂牛病の症状、原因、治療法、予防法について詳しくまとめました。
狂牛病とは?
狂牛病の正式な病名は「牛海綿状脳症」です。4〜5歳の牛に主に発生する海綿状脳症で、異常行動を示し、最終的には死に至る伝染性の脳疾患 です。最近では、狂牛病が人間に感染する可能性が確認されており、狂牛病のタンパク質化学構造は、人間の狂牛病(ヤコブ病)の原因物質であるプリオン(タンパク質+ウイルス)と似ていることが知られています。
狂牛病の原因は?
狂牛病に感染した牛の飼料は主にタンパク質を含んでいます。このタンパク質は大豆、魚、動物の副産物、特に羊の副産物から得られます。1970年代後半、一部の飼料製造業者が牛の成長を促進するために、死んだ動物やその副産物を飼料として加工する方法を採用しました。このとき、高温処理をせずに飼料を作ったため、神経疾患を患った羊やヤギに存在していた感染物質が牛に感染したと推定されています。
狂牛病を引き起こす病原体は、ウイルスよりもはるかに小さいタンパク質である「プリオン」です。プリオンは脳細胞の活動に重要なタンパク質ですが、これが変形して恐ろしい病原体になったのです。
狂牛病の症状と治療法は?
人間の狂牛病は、100万人に1人の割合で発生する脳神経系の異常疾患 です。主に50〜60代で症状が現れ、ひどい抑うつ状態に陥り、行動が鈍くなり、記憶力が低下し、突然けいれんを起こし、四肢が麻痺して死亡するという症状が見られます。
狂牛病の治療法は、残念ながらまだ確立されていません。人間の狂牛病患者はほとんどが6か月以内に死亡しますが、一部の患者は1年以上生存することがあります。最近発症している変異型ヤコブ病(人間の狂牛病)は、ほとんどが1年以上生存するとされています。
狂牛病の予防法について教えてください。
牛の感染を防ぐために、脂肪を取り除いたタンパク質飼料の使用が禁止されています。また、すべての動物飼料には特定部位の肉を使用することが禁じられており、人間にも特定部位(脳、甲状腺、脊椎、腸、扁桃など)の摂取は禁じられています。 それ以外の部位の牛肉や牛乳を食べても狂牛病にかかることはありません。
日本の場合、BSE発生国からの牛肉については、平成13年から輸入を禁止しており、食品安全委員会の科学的な評価結果を踏まえて30ヶ月齢以下と証明される牛由来であることや特定危険部位(SRM)を除去すること等の一定の輸入条件の下で輸入を再開しています。
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