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「夜になると悪化するかゆみ」疥癬の症状や疥癬の診断、治療法について詳しく解説します

疥癬ダニによる激しいかゆみを伴う疥癬の症状、診断、治療法まとめ

2024-07-16

「夜になると悪化するかゆみ」疥癬の症状や疥癬の診断、治療法について詳しく解説します

代表的な伝染性皮膚疾患である『疥癬』についてご存知ですか? 全国民の発病率は減少しましたが、療養施設の増加と疥癬に対する認識不足により集団発生が増加している傾向にあります。疥癬ダニに刺されるとどのような症状が現れるのか、また、治療法について詳しくお伝えします。

疥癬(ダニ)とは?

疥癬とは疥癬ダニによって引き起こされる非常に感染力の強い皮膚疾患です。 人から人への感染があり、感染力が強いため、寝具や動物を介しても移ります。幼稚園や学校、療養施設など集団生活を送る場所でしばしば発生し、一人が感染すると共に生活する全員に感染する可能性があります。

疥癬の症状

疥癬の症状

疥癬の症状としては、夜に悪化するかゆみが特徴です。 疥癬ダニは主に夜に活動し、人の皮膚の最表層である角質層内にトンネルを掘ります。このときダニから分泌される物質がアレルギー反応を引き起こし、かゆみが生じます。かゆみは疥癬に感染してから4〜6週間後に現れますが、以前感染したことがある場合は、かゆみがより早く現れることがあります。

掘られたトンネルの入り口には白いフケのような物が見え、トンネルの下には小さな水疱や膿ができます。特に、指や足の間、手首の内側、脇の下、鼠径部などの柔らかい皮膚部分にできやすく、虫刺されのような小さな赤い発疹が見られます。かゆいからといって強く掻くと二次感染を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

疥癬の診断

疥癬は特徴的な病変の分布とかゆみ、疥癬ダニのトンネルの発見、家族歴などを基に診断されます。 また、顕微鏡検査で疥癬ダニや卵を観察して確定診断を行います。

初期に適切な治療を受ければ数週間で改善しますが、治療しない場合は二次細菌感染による膿皮症、膿瘍、フルンケル、蜂窩織炎などが発生することがあり、まれにじんましん、円形湿疹が現れることもあります。

疥癬の治療

疥癬ダニ 疥癬の治療は家族全員が症状の有無に関係なく同時に治療することが重要です。 1%ガンマベンゼンヘキサクロリド軟膏またはローションを寝る前に顔を除いた全身に塗り、6時間後に洗い流し、1週間後にもう一度繰り返して治療します。小児や妊婦の場合この軟膏は使用できません。小児の場合は10%クロタミトン軟膏を2日間連続して夜に塗り、最後に塗った時点から24時間後に洗い流す方法もあります。

治療が成功しても、かゆみは数週間続くことがあります。かゆみがひどい場合は抗ヒスタミン剤を服用することもあり、掻いた傷に二次感染が生じた場合は抗生物質を使用して治療します。

疥癬の予防

疥癬を予防するためには患者との接触を避け、接触した場合は症状が現れるか注意深く観察する必要があります。 着ていた衣服や寝具、タオルは熱湯で煮洗いし、熱い乾燥機で乾燥させるかアイロンをかける必要があります。普段から衛生的な環境を保ち、衣類や寝具を煮洗いすることで疥癬の再発を防ぐことができます。

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