カルシウムが豊富な食品
現代人の10人中7人がカルシウムの摂取不足にあると言われています。カルシウムは骨や歯の構成に非常に重要な役割を果たしており、不足すると成長障害や骨粗しょう症を引き起こし、健康に重大な影響を与える可能性があります。今回は、カルシウムを食品から摂取する方法について詳しく説明していきます。
カルシウムが体にとってなぜ重要なのか?
カルシウムは、骨の健康において重要な役割を果たす栄養素です。体内のカルシウムのほとんどは歯や骨に存在しており、カルシウム摂取が不足すると、体は骨からカルシウムを取り出して使用するため 、徐々に骨密度が低下し、骨が脆くなります。このようにして骨の量が減少し、骨が弱くなり、軽い衝撃でも簡単に骨折したり、バランスが崩れやすくなる危険性があります。そのため、成長期にカルシウムを十分に摂取し、骨を最大限に強化することが、老後の骨の損失を最小限に抑えるために重要です。
カルシウム不足による疾患のリスク
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1, 高血圧 体内のカルシウムが不足すると、血中カルシウム濃度を維持するために骨からカルシウムを取り出す過程で、血管壁が狭くなり、血圧が上昇することがあり、高血圧の一因となることがあります。
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2, 骨粗しょう症 加齢とともにカルシウムの吸収率が自然に低下し、骨からカルシウムが失われやすくなります。この時、カルシウム摂取が不足すると、骨量減少や骨粗しょう症のリスクが高まります 。骨粗しょう症は、骨が薄くなり、弱くなって骨折しやすくなる疾患です。特に50歳前後に多く見られるため、カルシウムの補充が必要です。
カルシウムが豊富な食品とは?
1. 牛乳、チーズなどの乳製品
牛乳にはカルシウムだけでなく、タンパク質、脂肪、炭水化物、ミネラル、ビタミンなど、体に必要な必須栄養素が豊富に含まれています。特に、牛乳100mLあたり約100mgのカルシウムが含まれており、タンパク質含有量は約3gと非常に高い です。牛乳のカルシウム吸収率も約40%と高いため、メンチやホウレンソウよりも効果的に吸収されることがあります。しかし、乳糖不耐症で牛乳を飲むことが難しい場合は、チーズやヨーグルトで代替することができます。チーズは牛乳を約10分の1に濃縮したもので、乳糖不耐症の方でも心配なく食べられますが、ナトリウムの過剰摂取に注意が必要です。
2. ホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑色野菜
ホウレンソウは70gあたり約100mgのカルシウムを含んでおり、緑色野菜の中で最も多くカルシウムが含まれています。しかし、ホウレンソウのカルシウム吸収率は5% にとどまるため、カルシウム摂取を目的とする場合は、ホウレンソウよりもブロッコリーやケールを摂取する方が良いでしょう。 ブロッコリー100gあたりには約100mg、ケール100gには約180mgのカルシウムが含まれており、カルシウムの吸収率も約50%と適度です。
3. イワシなどの魚類
カルシウムの豊富な食品として知られているイワシは、牛乳よりもカルシウムが多く含まれています。 生イワシ100gには509mgのカルシウムが含まれており、これは牛乳(100mLあたり126mg)の約5倍に相当します 。イワシは骨ごと食べることでカルシウム摂取に効果的です。 イワシの炒め物を作る際には、ピーマンやパプリカなどビタミンCが豊富な野菜と一緒に調理することで、カルシウムの吸収率をさらに高めることができます 。ビタミンCは、カルシウムの消化と吸収を助ける栄養素です。一般的な魚の煮物にも、大根を加えると臭みが取れ、カルシウムの吸収率を高めるのに役立ちます。
4. 豆腐などの植物性食品
豆腐半丁(100g)には146mgのカルシウムが含まれており、豆腐もカルシウムが豊富な食品 です。豆腐の原料である大豆は元々カルシウム含有量が低いですが、製造過程で投入される凝固剤によってカルシウム含有量が増えます。特に、植物性エストロゲンとして知られる「イソフラボン」も豊富で、これは骨粗しょう症リスクの高い更年期女性の骨の健康に役立ちます。また、マグネシウムも豊富に含まれており、骨の健康維持に役立ちます。
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