まるでナイフで刺されるような痛みを感じるという尿路結石。水をたくさん飲むだけで発症率が減るという事実をご存知でしたか？尿路結石の症状や原因、予防法までわかりやすく説明します。
尿路結石とは？
尿が生成されて体外に排出されるまでの経路を 尿路 と呼びますが、 ある原因により尿路に石が形成され、感染などの合併症を引き起こす疾患を尿路結石といいます。 結石は尿路のどの部位でも形成される可能性があり、大きさや数も様々です。年を取るほど発症率が高くなる一般的な疾患とは異なり、20〜40代で多く発生し、主に男性に多く見られます。
尿路結石の原因は？
尿路結石の原因は様々ですが、主にカルシウム代謝過程の遺伝的、環境的、食習慣などの問題で発生します。 汗が多く排出される場合は汗によって水分が排出されることで尿が濃縮され、腎臓、尿管、膀胱などに結石ができやすくなります。
また、日光を浴びると体内でビタミンDが活性化されカルシウムが作られますが、過剰に作られるとカルシウムの排出量が増え、結石発生率が高くなることがあります。このため、冬より夏に2〜3倍多く発生します。
尿路結石の症状は？
尿路結石の症状は結石の大きさ、位置、感染などの合併症の有無により異なります。代表的な症状は次の通りです。
1, 脇腹の痛み
尿路結石の最も代表的な症状です。鎮痛剤でも消えない激しい痛みが片方または両方の腰に現れます。 結石が尿管に留まると激しい蠕動運動を引き起こし、周囲の神経を刺激し痛みを引き起こすため、まるでナイフで刺されるような痛みを感じることもあります。
- 血尿
尿が赤やピンク色にみえる症状がみられます。 血尿は顕微鏡でしか観察されないこともあります。
- 排尿異常の症状
膀胱結石、尿道結石の場合、尿をするときに激しい痛みが現れることがあり、頻尿、残尿感などの症状が現れることがあります。激しい痛みと尿が出ない症状で救急室に行くこともあります。
この他にも消化不良で嘔吐が発生したり、発熱が伴うことがあります。
尿路結石の治療方法は？
尿路結石の治療方法は症状、結石の大きさ、尿路感染の有無、結石の原因などにより異なります。
- 自然排出 ：一般的に結石の大きさが5mm以下で小さい場合、十分な水分摂取で自然排出を期待できます。
- 体外衝撃波破石術 ：現在尿路結石の治療で最も多く使用される方法です。結石に衝撃波を集中させ小さな破片にして尿で排出させます。
そのほかにも尿管鏡下結石破砕術、経皮的腎結石摘出術などの治療方法があります。
尿路結石の予防法は？
- 十分な水分摂取をしてください。
- 特に夏場や汗の多い場合にはさらに多くの水分を摂取することを心がけましょう。
- 過度に塩辛い食べ物の摂取は避けてください。
- 塩分は高カルシウム尿症を引き起こし、結石ができやすくなります。
- 結晶を生成しやすい食べ物を避けてください。
- カルシウムが多い食べ物：牛乳と乳製品、チーズ、ほうれん草
- リン酸、尿酸が多い食べ物：タンパク質が多い肉類
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