処方箋を持って薬局に行った際、処方箋に記載された薬がなく、同じ成分の別の薬を受け取った経験、誰しもあるのではないでしょうか。薬局では「名前が違うだけで同じ薬」と説明されますが、本当に信じても良いのか疑問に思ってしまいますよね。今回は大替処方について詳しく説明します。
Q. 大替処方とは何ですか？
大替処方とは、処方薬と同じ成分と同じ効能を持つ別の薬を患者と医師に知らせて調剤することを意味します。
大替処方に主に使用される薬は「ジェネリック医薬品」と呼ばれます。ジェネリック医薬品は、最初に開発された「新薬（オリジナル医薬品）」を模倣した主成分の含有量、服用方法、効能・効果、品質が同じ医薬品です。
ジェネリック医薬品は厳格な品質審査を経て許可された医薬品であるため、誰でも安心して服用できます。
Q. ジェネリック医薬品を作る理由は何ですか？
新薬ではなくジェネリック医薬品を作る理由は大きく2つあります。
- 国民の医療費を節約し、より多くの国民に利益をもたらすため
- 製薬産業の安定的成長を促進するため
新薬はほとんど海外で作られることが多いですが、海外から新薬を供給するには限界があり、自国で新薬を開発するには多くの費用と時間がかかるのが現実です。
しかし、ジェネリック医薬品はすでに安全性と効果が認められた製品を模倣した薬であるため、開発費用が削減され、より低価格で販売でき、多くの医薬品を生産できるという優れた利点があります。社会的に有用な医薬品と言えるでしょう。
また、日本は国際的に製造および品質管理能力が認められており、主要な製薬先進国が加盟する「医薬品査察協定（PIC/S）」にも加盟しています。これは国内製薬業界の品質水準が主要な製薬先進国と比べても劣らないことを意味しています。
したがって、日本で販売されるジェネリック医薬品は優れた品質を備えていると言えます。
Q. 大替処方薬は効果が劣るのではないですか？
大替処方に使用されるジェネリック医薬品の効果について、不信や不安を抱く方も多いですが、結論から言えば、ジェネリック医薬品は主成分、含有量、剤形、効能・効果、用法・用量が全て同じであるため、全く不安になる必要はありません。
- ジェネリック医薬品は新薬と同じ主成分、同じ剤形の作用原理を持っているため、効果は同じです。
- ジェネリック医薬品は国際的に通用する実験を通じて安全性が証明されており、非常に安全です。
- 薬効の持続時間も同じです。同じ時間にわたって同等の薬効が現れます。
- ジェネリック医薬品は安全な施設で製造されています。原料の調達から製造、包装、出荷まで、医薬品製造工程全体にわたり、医薬品製造管理基準（GMP）に従って厳格な検証を経て製造されています。
Q. 大替処方は薬局が利益を得るために行っているってほんと？
薬局が大替処方を行う最大の理由は、医師が処方した処方薬の在庫がその薬局にないためです。処方薬の在庫がなくても、薬局は患者が円滑に薬を受け取るために大替処方を行う場合がほとんどです。また、保険薬については薬局が利益を得ることはないため、薬局が大替処方を行っても利益を得ることはありません。
Q. オンライン診療で大替処方が多い理由は何ですか？
一般的に病院近くの薬局は病院が要求する処方薬を事前に準備していますが、オンライン診療は特性上、診療を受ける病院と薬局の位置が異なることがあり、事前に全ての薬を準備するのは難しい場合があります。 そのため、病院が処方した薬の在庫がない可能性が高く、大替処方が頻繁に行われます。
Q. 他の国も大替処方を行っていますか？
もちろんです！日本だけでなく、他の国も大替処方を行っています。
Q. 大替処方薬ではなく、処方された薬そのままを受け取りたい場合は？
処方された医薬品をそのまま薬局で受け取りたい場合、薬の在庫がなく大替処方を勧められても、当然拒否することができます。ただし、患者自身が処方箋を持って該当薬を扱っている薬局を探す必要があります。
Q. 大替処方薬が安価な理由は何ですか？
前述の通り、大替処方に使用されるジェネリック医薬品は、すでに開発が完了し、効果が認められた新薬をそのまま模倣して作られた薬であるため、比較的低コストで製品化が可能です。そのため、新薬に比べて低価格で販売されています。
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