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「女性化乳房手術、必ず必要ですか?」女性化乳房の自己診断、手術、よくある質問まとめ

女性化乳房を意味する「女性化乳房症候群」、その原因や自己診断、手術法についてお知らせします。

2024-07-16

「女性化乳房手術、必ず必要ですか?」女性化乳房の自己診断、手術、よくある質問まとめ

女性化乳房に関するよくある質問

  • Q. 女性化乳房は運動や手術以外に治療法はありますか?
  • Q. 女性化乳房の手術後に傷跡や色素沈着を和らげる軟膏はありますか?

女性化乳房の定義

女性化乳房とは、男性の胸が女性のように見える状態を指す病気です。 女性化乳房には2つの種類があり、1つはホルモンの不均衡によって乳腺組織が増殖して生じる女性化乳房で、もう1つは脂肪が蓄積して生じる偽女性化乳房です。

女性化乳房

一般的に思春期の男性の30〜60%に女性化乳房が見られ、16〜17歳頃になると男性ホルモンが安定して増加するため、ほとんどが自然に消えます。 しかし、年を取ると男性ホルモンの分泌が相対的に減少し、女性化乳房が徐々に増加することがあります。50〜80歳の男性によく見られる症状です。

女性化乳房の原因

女性化乳房の原因は、生理的女性化乳房と病的女性化乳房の2つに分けられます。

生理的女性化乳房

乳腺組織は主に乳児や思春期、高齢者において増殖することがあります。

  • 新生児や乳児は胎児期に母体から受け取った女性ホルモン(エストロゲン)に刺激されて一時的に胸が膨らむ現象が見られます。全乳児の60〜90%に女性化乳房が現れると言われています。

  • 思春期の男性の30〜60%に女性化乳房が見られ、性ホルモンの分泌が始まる10〜12歳頃には男性ホルモンと女性ホルモンの比率が一時的に不安定になるため乳房が発達します。しかし、16〜17歳を過ぎると男性ホルモンが安定して増加し、ほとんどが消えます。

  • 年を取ると男性ホルモンの分泌が相対的に減少し、女性化乳房が見られることがあります。一般的に50〜80歳に多く見られます。

病的女性化乳房

病的女性化乳房は 男性ホルモンの減少、女性ホルモンの増加、薬物、病的な要因 によって生じる場合を指します。男性ホルモンの減少は 精巣炎、カルマン症候群、栄養失調 などによって生じることがあり、女性ホルモンの増加は 精巣癌、副腎腫瘍、慢性肝不全 などによって生じることがあります。

その他に 高血圧治療薬や心臓病治療薬、前立腺癌治療薬、マリファナやヘロインなどの薬物によっても女性化乳房が生じることがあります。 このように薬物によって生じる女性化乳房は全体の10〜20%を占めると言われています。

女性化乳房の症状

女性化乳房は特に痛みを伴う症状はなく、胸にしこりのようなものが見えることが主な症状です。 また、乳腺組織が実際に発達している状態なので、乳房を触ったときに硬いしこりが感じられることが多いです。胸を触ると痛みを伴うことがあり、ひどい場合は乳汁が出ることもあります。

女性化乳房の自己診断

女性化乳房は両側に生じることが75%ですが、片側だけに生じることもあります。女性化乳房は直径5cm以上に大きくなることもあり、乳房が4cm以上大きくなると自然に治ることはありません。

女性化乳房の診断

女性化乳房を診断するためにはまず、女性ホルモンと男性ホルモンに異常がないか血液検査を行います。 女性化乳房が他の病気によって生じたかどうか確認するために、** 肝機能検査、腎機能検査、甲状腺機能検査** を行うことがあります。

精巣腫瘍による女性化乳房が疑われる場合は精巣超音波検査を行い、乳房の腫瘍が疑われる場合は乳房撮影術や乳房超音波検査、組織検査などを進めます。

女性化乳房の自己診断

1, 乳頭周辺を指で触ったときに周囲と区別されるほどの硬い乳腺組織が感じられる。 2, 胸が丸い形をしている。 3, 胸が垂れている感じがする。 4, 体重を減らしても胸の大きさが変わらない。 5, 痩せた体型にも関わらず胸にだけ脂肪がある。

女性化乳房の治療

女性化乳房を治療するためには、薬物治療手術治療 を考慮することができます。男性ホルモンの不足によって女性化乳房が生じた場合は、男性ホルモン補充療法を行うことができます。ただし、場合によっては女性化乳房がさらに悪化することもあります。

薬物治療に反応がない場合は、美容的な側面を考慮して手術治療を進めることができます。乳腺切除術、乳房縮小手術 を行います。しかし、肥満によって脂肪が蓄積して生じる偽女性化乳房はダイエットや運動によって改善する可能性もあります。

女性化乳房の手術

女性化乳房は脂肪と乳腺組織で構成されているため、単なる脂肪吸引だけでは矯正が難しいです。そのため、超音波脂肪吸引手術と乳腺組織切除を併用して脂肪と乳腺組織を同時に取り除く必要があります。乳輪の周りを切開し、傷跡を最小限に抑えて進行し、手術時間は約2時間程度、手術後は1日程度の入院が必要となることがあります。

多くの報告によれば、女性化乳房は男性乳癌の原因になることがあるため、美容目的もありますが、健康のために手術する意義もあります。もし女性化乳房に該当する場合は、専門医と相談して正しい治療方向を見つけることが重要です。

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